シャーロック・ホームズ検定 [雉虎堂豆本]
豆本を作り始めてから買った本がこんなに!!
「豆本ワールド(?)」は意外と広い
中でも一番分厚いのが美すず堂『はじめての手製本』
(「すず」という字が変換できません、たけかんむりに焉)
大きな本の作り方が丁寧に説明されています
手製本の職人さんの本への思いなども書かれていました
御茶ノ水にショップ、工房、ギャラリーを兼ねたスペースがあるようです
その場所は何度か通ったことがあるのにまるで気づきませんでした
どんなところだろう、と先日尋ねてみました
何に使うのか分からない不思議なものを売っている
魔法使いのお店のようでした
とても美しいノートやブロックメモなどといっしょに
初心者向けの製本キットを売っていたので購入してみました
丁寧な作り方説明書が付いていたのでまずはここから!と
何に使うか考えずに作ってみました
すべての材料がサイズに切ってあるので比較的簡単でした
(箱を紙でくるむところはとても苦労しましたがTT)
さて出来上がった切手アルバム、何に使いましょう
そのころ会う予定のあった知人がシャーロック・ホームズ好きだったので
あの有名な挿絵を張り込んで絵本のようにしてみようか
どうせなら「この挿絵はどの作品のものでしょうか」というクイズ形式にしてみよう!
貼り込んだ切手の厚みをちゃんと計算した作りになっていて
私がつくったにしてはきれいに出来ました
これは『ボヘミアの醜聞』から。
ホームズの中では一番印象に残っているシーンの一つです。
ホームズ好きにはちょっと簡単すぎるかな?(*^_^*)
美すず堂では製本のワークショップなども実施しているようなので
機会があったら参加してみたいです
豆本:『ブルガリアの猫に日本史を教えてみた』 [雉虎堂豆本]
先日、ある写真集を作った時にしでかした失敗
本文にたいして表紙がつんつるてんでした
この表紙を何かに転用できないか、そうだ先日目白の「切手の博物館」
で買ってきた猫の切手がある。あれで切手アルバムを作ろう!
この切手はブルガリアのもの。猫たちはとてもかわいいく気に入っています
しかし、切手をはった真ん中だけが盛り上がってしまうので
左ページは白紙のままです。ここがなんだかさみしい気がしてきました
とはいえもう製本してしまったのであとは手で字を書くぐらい
さて、何を書くかなあ……
ふと隣でなぜかズボンの中で寝ている猫社長を見ていたら
「猫に歴史を教えてみたらどう理解するかな」と思いました
そこでタイトルは『ブルガリアの猫に日本史を教えてみた』
一通り講義をした後「江戸時代ってどんな時代?」と猫たちにたずねてみたら……
「ひきこもっていた」!!(ё_ё;)ああ、それは鎖国のことかな?
じゃあ平安時代はどんな時代?
「12枚は着すぎでしょ」!!(ё_ё;)そうだね、先生もそう思うよ
実は私、以前歴史の教師をしておりまして
上記の名セリフはすべて授業中に生徒がのたまわったものです
カッコつけた男子生徒に「室町時代といえば!?」と質問したところ
「寺が金色」 (ё_ё;)そうか、金閣寺の話が印象に残ったんだね
それは君、足軽だよ
教師としてはいかがなものかと思いながらも
印象に残っている彼らのトンデモ解答
辛いことがあってもこれを思い出すとふっと笑ってしまいます
というわけでなかなか良いものが出来た、と自分では満足
ところが帰ってきた主人に見せたところ
「作りが雑。それにブルガリアの猫なんだから ヨーグルトの話をしないとダメだ!」
(ё_ё;)なんという偏ったブルガリア理解!
まあ確かに廃品利用だから作りが雑だし、まだ改善の余地があるなあ
切手の偉大なところは一度貼っても水につけておけばきれいにはがれるところ
良いものを作るためにこれは一回ばらして作り直そう!と思った次第です
豆本:『ヒルベルトの23の問題』 [雉虎堂豆本]
1900年、当時の数学界を率いていた数学者の一人、ダヴィド・ヒルベルトが
パリで開かれた国際数学者会議で講演を行い、数学の未来に対する彼の見方を
具体的に表す23の問題を提示した。
「われわれは知らねばならない。きっと知るだろう」という言葉とともに。
2000年、当時世界の猫学界を率いてはいなかった猫学者の一人、ニャヒト・ニャルベルトが
東京で開かれなかった国際猫学者会議で講演を行い、猫学の未来に対する彼の見方を
具体的に表す23の問題を提示した。
「われわれは寝なければならない。きっと寝るだろう」という言葉とともに。
今回はこの不思議な偶然を本にしようという試みです
初の本格的な有線製本です。四枚の紙を束ねたものを四つ、糸で縫い合わせます。
束と束の間があいてしまうという問題は解決せず。
とうとう、そこを糊づけしてしまいました。初心者だからこその荒業です
結果不器用な私にもかなり縫いやすくなり、本文はなかなか立派に出来ました
ヒルベルトの問題とニャルベルトの問題を上下互い違いにして製本しました
表から読むとヒルベルト、上下ひっくり返して裏から読むとニャルベルトの本になります
そのため、表紙にはどちらがヒルベルトでどちらがニャルベルトかわかるよう
きちんとタイトルを入れたかったのですがここで欲をだして、
「アイロンプリントでタイトルをつけたらかっこいいかも」と思ったのです
失敗しました……布と段ボールを張り合わせた後、アイロンプリントをした結果
段ボールと布の間に空気が入ってヨレヨレになってしまいました
アイロンする時間を短くして再チャレンジしたところ今度はアイロンプリントがうまく貼れず
結局なんだか分からない表紙になってしまいました
どちらが上かが分かるようにはなったものの、
どちらがニャルベルトでどちらがヒルベルトか分からない
まあ開いてのお楽しみという演出だと言い張れないこともないけれども
もうひとつ完成度が低いなあ
ちなみに茶色いスクエアは皮、青いドットはステンシルと
ここでも新しい技法に果敢にチャレンジしてはいるのですが。
内容は気に入ったのでこれまたリベンジ宣言です!
3×5シリーズ:ハッピーハロウィン [雉虎堂豆本]
ちょっと旅行に行ってきました
お土産を買ってきて親しい人たちにお渡しするのも
旅の楽しみの一つです
おりしも10月はハロウィンの月
というわけで豆本を添えてお土産をお送りすることに
ハロウィンの模様のカバーをかけます
あえて布の装丁がちらりと見えるよう短めに作りました
中身は黒猫が横切って行くだけ。そして最後に「おかしか、いたずらか!?」
これをハロウィンのギフトバックにつけてあげたらかわいいんじゃないかと
(すいませんこの写真背景が賑やか過ぎて目がちかちかしますね)
で、先月久しぶりにお会いした方に「繰り上げハロウィン!」
(繰り上げ法要みたいなもの?)といって差し上げてみたものの……
反応が薄かった!
手作りのものをあげるときには気をつけないと
もらったほうは好みでなくとも捨てづらく始末に困りますよね
私の豆本を押しつけられた皆さん、
それらの作品は私のストレス解消の副産物ですので
遠慮なく処分してくださいね
豆本『い段について』 [雉虎堂豆本]
このブログで一番最初に紹介した『あ段のために』
http://kijitoramamehonn.blog.so-net.ne.jp/archive/20090914
今回はその続編『い段について』です
今回のテーマは「文庫本」
新潮文庫を参考にいかに文庫本のイメージを再現するか、に挑戦です!
表紙、裏表紙は結構気に入っています
欲を言えばもう少し小さなフォントで編集できるといいのですが
私のword技術ではこれが限界でした
photoshopあたりを使ったほうがいいんでしょうかね
この写真のものでは地の色(クリーム色)まで含めて
コピー用紙に印刷していますが
クリーム色のマーメード紙に地の色を抜いて印刷したほうがきれいでした
なのになぜ苦労してこのようなものを作ったかというと
紙の柔らかさを出せるという「フランス装」に挑戦するため!
あれ~教科書の写真と全然違う……
フランスまで行きつかないでシベリアあたりで墜落してる!
これはまた別の機会にリベンジするとしましょう
中はこんな感じ。いつにもましてピンボケの写真でごめんなさい
初の有線製本(糸で縫い合わせる製本)
でも文庫を目指すなら糊づけのほうが雰囲気出るのに……
あとで気づきましたが面倒な、本当に面倒な面つけの作業をしてしまったので
悔しいので縫いつけました チクチク……
さてルナールの『博物誌』のパクリオマージュとして
『あ段について』『い段のために』と作ってまいりました
「ひらがなのささやき」というシリーズ名もできましたので
いずれは『う段』『え段』『お段』をも作りたいのですが
「へ」とか「を」とかどうしたらいいんでしょうね……
写真集:所沢ビエンナーレ「引込線」 [雉虎堂豆本]
去る9月19日、所沢ビエンナーレ「引込線」を見てきました
http://www.tokorozawa-biennial.com/
西武鉄道旧所沢車両工場を会場とした現代美術の展覧会です
工場萌え、廃墟萌え、現代アート大好きな私にとっては夢のような企画
閉会間際に情報をキャッチしたので取るものもとりあえず所沢へ
写真を撮りまくってきました!そして出来た豆本がこちら
カバーでは線路をイメージした曲線の平行線をword上で作るのに苦労しました
本文に対して表紙がつんつるてんなんでこんなことに!!
普通サイズの本の装丁に関する書籍で
背ボードの横幅は本文の横幅-3㎜と書いてあったのですが
豆本の場合は-1㎜でよかったらしいです ヤレヤレ(-o-)=3
気を取り直して再度作成
表紙は深緑の製本用クロス
このくらい無骨なのが内容のイメージに合っているように思いました
中身は私が取ってきたへたっぴな写真
昔、写真好きの友達から「白黒で暗めの写真にしておばアートっぽくなる」
という秘儀を伝授されたので今回その手を乱用しました(ニヤリ)
写真を糊ボンド(でんぷん糊とボンドの混合液)で張り付けると
紫色に変色してしまう、という現象が起きました。
(すぐ上の写真の右側のページがそうです)
厚紙に変えてもやっぱりダメ。
ちょっと古びた印象がでて「それも味かな」と思うことにしました。
スティックのりで貼るとそんなことは起きなかった
主人いわく糊の中のでんぷんと反応しているのではないかと
なるほど昔理科の実験でやったヨウ素液の色ととてもよく似ていました
今回初めてプリンターの能力の限界を感じました
カラー写真を印刷しているときにはまず感じなかったのですが
白黒にすると結構ハーフトーンがつぶれている……
そんなに大した写真じゃないのでいいのですが
展示会自体が素晴らしかったのでその記録としても
いままで造った中で一番のお気に入り作品になりました!
リベンジ:百人一首 [雉虎堂豆本]
前回、本が開かないという致命的な失敗をした
「ふみの日記念切手 百人一首」の豆本
http://kijitoramamehonn.blog.so-net.ne.jp/2009-09-16
リベンジです!
表紙
今回は初の箱付きに挑戦!箱の作成は本当に苦労しました
知人に差し上げたこの写真のものは上手くいったけれども
自分の手元に残した最後の一作はあまりにもサイズがぴったりで
つまようじで掘り出さないと出てきません
天
また今回は初めて花布(本文の背にある飾り?)をつけました
これだけでもちゃんと製本されたように見えるから不思議
でもこの角度から見ると本文が曲がっているのがばれますね
糊づけした後、きちんとプレスしなかったからでしょうか
中
インクジェットプリンター用のはがきを横半分にしたもの
切手に描かれた和歌の内容や季節に合わせて背景を選びました
完成作三っつのうちの二つは、以前洋風に装丁しようとおもっていた時の名残で
左開きになっているのですが、手元に残っているものは右開きです
本当にこのシリーズは山ほど失敗しました!
切手は写真用のコーナーシール(?)を使って取り外せるように作ってあるので
80円切手が家に山ほどある……がんばって手紙出します
3×5シリーズ:さまざまな意匠 [雉虎堂豆本]
カバーは薄手の写真用紙に印刷したもの
でもこれでもまだ厚い。……もう少し薄手のがほしいなあ
あとは出来ればラミネート加工がしたい
それに切り口の白いのが目立っちゃう
ペンでぬるか……それも原始的だね
黒い写真用紙があったような気がするのでヨドバシで見てきます
中身は猫画像を加工したもの
ずいぶん前に別の目的で作ったのですが
その時使っていた画像加工ソフトが何だったのか忘れてしまいました
今はPhotoshop Elements を使っているのですが
どうやっても波打つような画像が作れませんでした
むしろ昔なぜ出来たのかが謎
フォトショップを使いこなしていないだけなのか?
中は黒の布装丁。ただ、自分で裏打ちしたものは
角を折り曲げるときにほつれる(~~);
ボンドで固めて事なきを得ているものの
もうすこししっかり裏打ちしないといけないのかな
とまあいろいろ課題はあるものの
全体としてはおっされ~な写真集風に出来上がって満足です!
3×5シリーズ:私の好きなもの [雉虎堂豆本]
豆本だと柄が小さくないとうまくなじみません
田中淑恵さんの本でドールハウスの壁紙がちょうどいいと
紹介されていたので探していたところ
とてもかわいらしいものをいただきました
表紙
このかわいい柄に似合うものを、と選んだのが
ミュージカルのナンバー「マイフェイヴァリットシングス」
歴史上の人物の意外な「好きなもの」を集めてみました
千利休の「お茶」とかスターリンの「粛清」とか
意外性のないものは選びません
「へ~」というものだけに限ったので
日本史から西郷(犬)と山縣(ガーデニング)を投入しても
6人分しか思いつきませんでした
中
背
今のところ表紙、背表紙ともに
タイトルは紙を張り込む方法しか使えません
せめて字体だけはかわいいものを選びました
3×5シリーズ:桜の木の下には [雉虎堂豆本]
素材に合わせて内容を決めるか。
本作は素材が先でした。
和モダン風の端切れがあったので
それからイメージして
昔書いた桜についてのエッセイを豆本に仕立てました
表紙
布装丁に
あえてタイトルは付けず、花びらをいちまいだけ
背
背にもひとひら。これはやりすぎかな?
中は文字だけ
本作から奥附もつくりました
普通著者、出版社、印刷会社、製本所は全部別なんですけど
一人でやってるんで……ダミー会社をたくさん作りました(^^)
著者:城東企画
出版社:雉虎書房
印刷:雉虎印刷
製本:雉虎堂
う~ん、それっぽくなってきた
さて、ブログを初めて一週間
ここまでは毎日更新してきましたが
そろそろ在庫がつきましたので
週末はお休みし、隔日での更新を目指したいと思います
豆本にするネタは山ほどあるんですが作業がおいつかない!
また同じ本を何回もつくり直しているので
その都度できる失敗作を捨てるに忍びなくて……
(友人知人に押し付けています。みなさんごめんなさい)
失敗せずに一回でイメージ通りの物を作るには
もう少しじっくり構想を練ってから作ったほうがいい!
ご意見ご感想などありましたらお気軽にコメントくださいm(__)m